ガジェット系スラング解説「ズルトラ難民」

ガジェット系スラング解説

『ズルトラ難民』とは

ガジェット界隈なら当たり前でも一般的には「?」な用語、いわゆるガジェットスラングを解説するコーナー!!

知っていなくても困る事はないですが知っていれば世界が少しだけ楽しくなるかも?

今回解説するガジェットスラングは『ズルトラ難民』

ズルトラ難民

『Xperia Z Ultra難民』→『ゼットウルトラ難民』→『ズルトラ難民』。
特定の人達を指す造語です。

ガジェット好き以外の方は1度くらいは見たことあるかな…?どうかな…?くらいのレベルのマイナーなワードですが、その歴史を紐解くとまた違った角度からガジェットの世界を垣間見れるかもしれません。

ではズルトラ難民とはどういう人達なのか?

1台の端末に魅了された人達のドラマを見て行きましょう。

Xperia Z Ultra爆誕

2013年1月Xperiaシリーズにファン待望の初代Z(※1)ことXperia Zが発表され、2月にドコモから発売されるやいなやファンたちの熱狂的な支持を受けました。

そして同年7月に件の端末Xperia Z Ultraが発売されます。

6.44inchの巨大スマホXperia Z Ultraの発売は、Galaxy Noteが火付け役となり多くのメーカーがこぞって発表した『スマホとタブレットの中間的サイズの端末』であるファブレットブームの流れに沿ったもので、ライバルとの激しい競争(※2)を考えると必然といえるでしょう。

※1.当時SONY製品の最上位モデルにはZが冠される事が多かった。
※2.当時のXperiaは今(2021年2月現在)と違いスマホ世界シェア上位ブランドでした。

Xperia Z Ultra

「世界で最も薄いフルHDスマートフォン」by SONY Global
「片手におさまる 大画面 世界最薄、防水対応 約6.4インチフルHDタブレット」
by 日本

最先端のスペックに、当時はまだ海外メーカー製スマホでは当たり前じゃなかった防水防塵性能、そしてノートとしての機能を持たせるためにスタイラスペンにも対応と、これでもかという程に色々な機能を詰め込まれた究極のファブレット。

そしてなんといっても『上着のポケットにピッタリ納まる』パスポートの幅と同じに設計されたサイズ感──そうこのサイズ感が後にズルトラ難民と呼ばれる事となる熱狂的なファンを生みました。

商業的失敗

2013年に3GモデルとLTEモデルが海外で発売された後、2014年1月24日にauからXperia Z Ultra SOV24が発売され多くの人達に高評価され華々しくスタートしたかに見えましたが──実は販売台数は芳しくなく商業的に失敗、大赤字。

その後Xperia Zシリーズ(※)に“Compact”や“Premium”が付くモデルは発売されましたが“Ultra”が付くモデルは発売される事はありませんでした。

※Xpeira Z(2013年2月発売)~Xperia Z5(2015年10月発売)、Xperia XZ(2016年11月発売)~Xpeira XZ3(2018年10月発売)を指す。

難民発生

しかし上記のようなXperia Z Ultraの商業的失敗など一般的なズルトラファンにとっては知る由ではなく、彼らは後継機の発表を今か今かと待ちました。

そしてXpeira Z Ultraの発売から時間が経ち、普通であれば新機種のリーク情報が出回る時期が過ぎ、やがて新機種が発表される時期が来ましたが….Xperia Z Ultraの後継機に関する情報は一切出て来ませんでした。

ズルトラファンは少しずつ気付き始めます。

『もしかして後継機は発売されないのかも…』

そして更に時間が経ちXperia Z Ultraのスペックも現環境に耐えられなくなって来た頃。彼らは彷徨い始めました──後継機が出ないのならば代わりになるものを、と。

しかしXperia Z Ultraの絶妙なサイズ感に魅了された人々にとって他のファブレットのサイズ感は帯に短しタスキに長し。

彼らは完全なる代替機を見つけるべく、ひたすらXperia Z Ultraの幻を追いかける事となりました。

こうしてXperia Z Ultraの幻を延々と追いかけ彷徨う民を、人々はいつしかズルトラ難民と呼ぶようになりましたとさ。

救世主の登場

ズルトラ難民の発生から更に月日が経ち何時しか『昔の彼女が1番だった』状態の彼らの前に突然一縷の光明が差します。

2016年ASUSの大人気ブランドZenfoneシリーズの最新ラインナップの発表に“Ultra”の文字が──そうズルトラ難民がこぞって買い、そして『ズルトラに1番近い』と評したZenfone 3 Ultraの登場です。

Zenfone 3 Ultra

Zenfone 3 Ultraは6.8インチとXperia Z Ultaraの6.44インチを上回りますが、肝心な横幅はベゼルレス化が進んだこともあり、Xperia Z Ultaraの92mmに対しZenfone 3 Ultraは93.9mmとその差は僅か1.9mm。

Xperia Z Ultra発売から約3年が経ち、そろそろメイン端末としてはきつくなって来た頃合いに登場したということもあり、最新の性能でサイズ誤差も僅かというZenfone 3 Ultraはズルトラ難民にとってまさしく救世主となりました。

ズルトラ難民、再び──

当時日本で飛ぶ鳥を落とす勢いで売れていたZenfoneシリーズという事もあり、『Zenfoneシリーズであれば後継機問題も大丈夫だろう!!』と難民たちは一安心しましたが──

しかし、その後Zenfone3 Ultraの後継機は発売される事は無く、Xperia Z Ultraからの難民に加えZenfone 3 Ultraからの新たなる難民を生み出すことになりました…。

Xperia Z Ultra難民
Zenfone 3 Ultra難民

Z+Ultraは鬼門なのでしょうか….

そして現在

2021年現在スマホの巨大化が進み6inch台がメインストリームになり、いつしかファブレットという言葉も死語に。

ではズルトラ難民はスマホの巨大化が進んだことにより救われたのか?

答えは、否。

ズルトラ難民曰く『私達が求めているのは単純な大きさじゃないんだ、サイズ感が1番重要なんだ』だそうです。

2021年現在スマホのサイズは大きくなったが、それに伴いスリム化が進みました。

現在の主流のアスペクト比は18:9~21:9とかなりの縦長なのに加え、ベゼルレスが当たり前となったのでインチ数程の大きさは感じません。

それに対し2013年当時のアスペクト比の主流はXperia Z Ultraも含め16:9──

おそらく今後アスペクト比16:9のファブレットが登場する事はないでしょう。

こうしてズルトラ難民のあてどない旅は現在も続いているのであった。

おわり。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。