話題のPC、Chromebook

Chromebookの時代が来る‼

Chromebookをご存知ですか?

家電量販店のノートPCコーナーにひと際安いノートPC。
気になって店員さんに声を掛けてみると
「これはChromebookといって、普通のノートPCじゃないんですよ」
──なんて経験されたことございませんか?

弊社も中古のChromebookの取扱いをしていますが、似たようなやりとりは日常茶飯事。ノートPCといえばやはりWindowsという方がまだまだ多く、Appleのブランド力で何かと話題のMacBookでさえも一般ユーザーからするとまだまだ敷居が高いというのが現状です。

そんな状況でChromebookと言われても、一般ユーザーからすれば
『いや、もう新しい種類のPCはお腹いっぱいです』って感じですよね…
しかし現在、Choromebookは急速にシェアを拡大しております。

2019年に国内ノートPCのシェアが僅か1%だったChoromebookが2020年には13%に急成長し、MacBookのシェアを上回りました。
そして2021年には24%に達するのではと言われています。

2020年、グローバルでもノートパソコンOSシェアでMac OSを超えたChrome OS──どうです?もうお腹いっぱいとか言ってられませんよね?

Chromebookとは

Linuxをベースに、Chromeブラウザの機能を落とし込んだ
Google謹製のOS──Chrome OSを搭載したノートPC──
それがChromebookです。

簡単にいうとWEBブラウザであるChromeを基本ソフトウェアにしたパソコンですね。

簡単と言われてもイマイチぴんと来ない…って思われた皆様。そんな皆様もパソコンはWindowsだけどブラウザはGoogle Chromeだったりしませんか?
『Chromeしか使えないパソコン』とイメージしていただければ、実際そのまんまです(笑)

Chromebookの歴史

Chromebookは2011年5月にGoogleが発表。同年SamsungとAcerから1号機が発売されました。
『WEBにさえ繋がっていればなんでも出来る』という理念のもと、フロッピー時代を引きずり続けているパソコンに一石を投じるも、暫く日の目を見ない時期が続きました。

その後の躍進は前述の通りですが、アメリカでは2016年頃から教育機関でのシェアが60%近くまでに成長しており、グローバルでもそれを追うように少しづつシェアが伸び始めていました。

そういう下地があった中での2020年──コロナ禍が訪れます。
テレワーク需要などで急遽パソコンを用意しなければならない法人・個人が増え、そこで注目されたのが安価ながらテレワークで求められる性能を有していたChromebook──という流れで急速にシェアが拡大し、上述したような大躍進に繋がったわけです。

実は既に日本でもGIGAスクール構想の中で調達・導入(予定も含む)端末のOSシェアにおいて、Chrome OSのシェアは43.8%と、iPad OS(28.2%)やWindows(28.1%)を遥かに上回っていたりします。

Chrome OSと他のOSとの違い

Chromebookには超高速CPUや大容量ストレージが搭載されているものは少なく、価格も安価です。それは何故か?

それは、Chrome OSはソフトウェアをインストールして使うWindowsやMac OSと違い、殆どの処理をブラウザであるGoogle Chrome上で実行するため、飛びぬけた性能を必要としないからです。

そして、作成されたファイルデータはストレージに保存されるのではなく、オンラインストレージの『Googleドライブ』に保管されるので、大容量ストレージも必要ないというわけです。

逆に言えばイラレ・フォトショ・動画編集のようなパワーのいる専門的な作業には向きません。
全くそういう作業が出来ないってわけではありませんが、お仕事として本格的に動かすのであれば、素直にWindowsかMacにしておきましょう。

※UIはWindowsやMac OSと大きく変わる事はないですが、初期設定ではタスクバーに必要最低限のアイコンが配置されているだけでとてもシンプル。

Chromebookのここが凄い

そんな感じでChromebookが『来ている』というのはなんとなくでもご理解いただけたとは思いますので、実際何が良いのかをいくつか具体的に見て行きましょう!!

とにかく安い!

なんといってもこれにつきます。最新のCPUを搭載した10万円以上するモデルも発売されてはいますが、2万円台後半~5万円くらいのエントリークラスが売れ筋だったりします。
このエントリークラス、カタログスペックだけ見ると低スペックに見えますが、Chrome OSの動作が軽いのでけっこうサクサク動きます。

起動が早い!

電源オンから10秒もすれば起動完了
パソコンとは思えない速さです。もちろん電源オフも爆速です。またアプリの起動やファイルの読み込みも速いのでほとんどストレスを感じることはありません!!

セキュリティが強固!

『多重防御』『サンドボックス化』(※)などChrome OSならではのセキュリティ機能があります。そして、基本的にはブラウザ上で作業をしてそのデータはクラウド(Googleドライブ)に保存という形なので、本体から大事なデータを抜き取られるような心配がありません!!
※詳細はこちら

アップデートは自動更新!

GoogleがChrome OSのアップデートを一定期間保証(自動更新ポリシー)しているので常に最新の状態が保たれます。しかもWindowsやMac OSよりもアップデートのサイズが小さい上にバックグラウンドで進んでくれるので煩わしさもなし!
ただしモデルごとにOSサポート期限があるので、中古を買う際は期限が短いものや切れてしまっているものには気を付けましょう!!

Playストアからアプリのインストールが可能!

ChromebookはAndroid用アプリとの互換性があり、Android端末同様にPlayストアからアプリをダウンロードして使うことができます。

ただし全てのアプリが使えるわけではなく、モデルによって使えたり使えなかったりしたりするので気を付けましょう!!
あとインストール出来てもスペック不足で起動しない場合もあるのでその辺もご注意です!!

Androidアプリが使えるChromebook一覧
(インストール可能でも動作するとは限りません)

拡張機能で更に便利に

Google Chromeブラウザには機能をパワーアップさせる『拡張機能』がありますが、もちろんChrome OSも対応しているので、Chromeウェブストアから機能を追加すれば更に便利になりますよ!!

ということで代表的な拡張機能をいくつか紹介していきましょう!!

※約200,000ものウェブアプリや拡張機能が用意されています。

リモート操作

パソコンにGoogle純正『Chromeリモートデスクトップ』を追加しコンパニオンアプリをインストールするだけで、簡単にWindows(Mac,Linux)を遠隔操作する事が出来ちゃいます。

自宅又は職場の高性能パソコンをメインに、外出時のサブ機をChromebookに──遠隔操作だけじゃなく、必要なデータの共有も簡単ですし、出先で紛失しても大事なデータはクラウド上なのでセキュリティーもバッチリ!!

自宅のパソコンで行っているダウンロードやエンコード作業の進行状況のチェック。終了すればパソコンの電源をオフに──なんてことも可能です。
テレワークに実用的でもあります。

LINE(ライン)

そうです、皆様がお使いのそのLINEです。LINE公式の拡張機能を追加すればお使いのスマホのアカウントで利用する事が出来ます!!

一応念の為ですが、既にお使いのLINEを共有できるのであって、新しいアカウントが作れる訳ではないので勘違いされないように!!

※メールが来ると画面右上のアイコンに通知が来ます。作業中にメールが来てもわざわざスマホに持ち替えなくてもそのままやり取りする事も出来ます。

スクリーンショット

Chrome OS自体にもスクショやスクリーンレコードが備わっていますが、サードパーティー製のスクリーンショットツールが色々ストアにアップされています。
各ツールによって多少の差異はありますが、だいたいが『WEBページ全体、又は部分を指定して保存ができる』という感じのものです。保存までの流れの中に『Gmailで送信』があるので何気に便利な機能ですよ!!

Gmailチェッカー

Google Mail Checkerは、ツールバー上のGmailアイコンに未読メールの数がカウントされていという超単純な機能ですが、わざわざアプリを開いて確認する手間が省けるので、見逃し防止に役立ちますよ!!

※ただし、未読を放置していると数字が増えすぎて新規メールが来ているのかどうか分からなくなるので、こまめにちゃんとチェックしましょうね(笑)

最新安定版Chrome OS M89で更に機能強化

Better together:Android端末との連携機能を強化

Phone Hub(新機能)

お使いのスマホを登録すると、Chromebook上で電波やバッテリーの状態を確認ができたり、テザリングのON/OFFやメッセージの返信が可能になります。
また、スマホを鳴らすことができるので『あれ?どこに置いたっけ?』という場合にも役立ちますよ!!

最近使ったChromeタブの表示からクイックアクセスも可能。1度使えば手放せなくなる今回の目玉機能です。

Nearby Share(新機能)

Androidのファイル共有機能Nearby ShareがChrome OSにも実装されました。USBより高速でオフラインでも機能します。AppleのAirdropのGoogle版という感じの機能です。

Wi-Fi Sync(機能強化)

chromebookで接続中のWi-Fiに同じアカウントのスマホをパスワード設定をせずに簡単に接続することができます。

スクリーンキャプチャ(機能強化)

拡張機能の項目でスクショアプリの紹介をしましたが、Chrome OSの標準機能も強化されています。スクリーンレコード・キャプチャの範囲指定が可能になり、自動的にクリップボードに登録されるようになりました。

Tote(新機能)

画面右下のタスクバーに直近で使用したファイルやダウンロードファイル、スクショ等が集まる領域ができ、再利用の際のアクセスが簡単になりました。

直近で使ったファイル以外にも、頻繁に使うファイルをピン留めしておくこともできます。

クリップボード(機能強化)

最大5つまでクリップボード登録が可能になりました。つまり何度もコピペを繰り返さなければいけない時にコピー元とペースト先を行き来する回数を大幅に減らすことができるということです──便利すぎでしょ、この機能…

Desks(機能強化)

簡単にいうと『1台のパソコンに複数の仮想デスク作り、それを切り替えて使う事によって複数のパソコンで行う作業を1台のパソコンで行うようにできる機能』です。

例えばメインの作業と並行してサブの作業をもう1台のパソコンで行っていた場合、作業切り替えの際に椅子ごとパソコン間を行ったり来たり…なんて経験ありませんか?それが仮想デスクを使えばパソコン間の行き来がアイコンの行き来で可能になるという訳です。
で、その機能が電源オフの再起動後も再現されるように強化されました。

□llボタンをワンタッチ又はスライドパッドを三本指で下から上で切り替え画面に。

Quick Answers(新機能)

範囲選択した単語の簡易情報(意味や翻訳)を右クリックで閲覧することができます。

最強のサブマシーン!!

自宅・職場にメインパソコン、外出時のサブ機はChromebook──これ最強。なんといってもセキュリティの強固さが素晴らしいです。だけでなく、パソコンを使う用途がほぼChromeブラウザの機能で完結している──

例えばエクセルの代わりにスプレッドシート、ワードの代わりにドキュメント、パワポの代わりにスライドを使用していたり、オンライン会議はZOOM…──なんて方は正直これ1台で完結しちゃいますのでメインマシンにもなっちゃいます!!

スプレッドシートやドキュメントなんかは、アドレスを共有すれば離れている者同士で1つのファイルを同時に編集する事ができたりしますし、正直めちゃくちゃ便利です。MS Officeを使っているという方もAndroid版をインストールすればいいですしね!!

そしてChatも上手く使えば企業向けのコミュニケーションツール(有料)と変わらなく使えますので、企業単位で導入すれば大幅な経費削減に繋がるかも?

あとはお子さんの学習用ですね。なんといってもGIGAスクール構想で1番人気ですし、お子さんがパソコンを使う用途を考えると十分メインマシンになります。

最後にこういう方には不向きかも…

iTunes等Apple用のアプリやWindows用アプリは一切使えないので、絶対に必須という方には無用の長物…は言い過ぎかもしれませんが、あまりお役にたちませんね。

あと上の方にも書きましたがChromebookは動画・画像編集をガッツリ…というのは苦手です。あれもこれも何でもやりたい、でもパソコンの複数台所持はしたくない!!
って方は素直にやりたい事を1台でこなせるスペックのWindowsかMacを買いましょう。

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