新料金プラン比較

オンライン専用プランを解説

料金プランと使用率

皆さん、自分にあった料金プランを選べていますか?by総務省

実は、大手携帯会社4社のサービスを利用者のうち、40%以上の方が月当たり20GB以上※の料金プランを契約していますが、実際に20GB以上を使っている方は約10%しかいないんです。

※総務省 携帯電話ポータルサイト(暫定版)より

皆様この結果をみてどう思われますか?

私は月40GBほど使いますし、同僚達の多くは月20GB以上使っています。
ですが、私たちは中古スマホを取り扱う仕事ということもあり、基本的にはスマホが好きな人が集まっています。
では、来店されるお客様はどうかというと…10GBも使わないという方が大多数。
そして中古スマホを買いに来られるお客様は『格安SIM』ユーザーが多く、自分の使い方に見合った料金で格安運用されています。

しかし、それはあくまで中古スマホ業界での話

携帯電話利用者の中で格安SIM(MVNO)利用者のシェアは僅か10.4%

※MMD研究所2021年3月 通信サービスの利用動向調査

つまり携帯電話利用者の大多数は知らず知らず…とは断言できませんが、どちらにせよ自分の使い方に不釣り合いな、不必要に高い料金を払われているということになります。

こうしたキャリアの携帯料金に対する指摘は以前から指摘されてきました。
そして総務省が携帯キャリア各社に対し『料金プランの単純化』と『携帯料金の値下げ』の圧をかけまくった結果──

ahamo、povo、LINEMO爆誕。

ahamo、povo、LINEMOはオンライン専用プランです

シンプルな1プランで超低価格──まさに総務省の要望どおり『料金プランの単純化』『携帯料金の値下げ』を実現したプランといえるでしょう。
ただし低料金を実現する為に犠牲にしたものがあります。

  • キャリアショップでのサポート
  • キャリアメール
  • 留守番・転送電話

例えばドコモはショップ代理店に年間4,000億円近くを支払っているそうです。
ショップのサポートを一切不可にし、大幅なコスト削減──
これがこの低料金プランを実現するための大きなキモとなります。
なのでオンライン専用プランなのです。

【実店舗を利用できない】
【キャリアメールが利用できない】
【留守番・転送電話が利用できない】

以上3点の中に1つでも不安要素がある方、
残念ながらahamo,povo,LINEMOには向いていません。

低料金だからといって無理はせず、諦めましょう。

特に実店舗でのサポート非対応に関してですが、ちゃんと『オンライン専用プラン』と事前に告知しているので、緊急事態でキャリアショップに駆け込んでも対応してくれません。怒鳴り散らしても無駄です。
なんてたってオンライン専用だから実現した低価格プランですからね。

ahamo,povo,LINEMOの違い

この記事を見ている皆様はこう思われていますよね?

──この3プラン何がどう違うの?
──結局どれが1番お得なの?

3プランのニュースを個別に読んでもなかなかイメージしにくいでしょう。
なので其々のプランの特長を分かりやすく比較出来るようにまとめて行こうと思います。
その前に一つ、携帯料金を難解にする諸悪の根源──税別と税込の混在。

この記事では全て税込表記で統一します。

ということで、まずはahamo,povo,LINEMO簡易比較表をご覧下さい。

docomo au SoftBank
サービス名 ahamo(アハモ) povo(ポヴォ) LINEMO(ラインモ)
サービス開始 2021年3月26日 2021年3月23日 2021年3月17日
データ容量/月 20GB
超過後は通信速度1Mbps。550円/1GBで追加可能。
月額 2,970円
2,700円(税抜)
2,728円
2,480円(税抜)
割引 無し
※家族割の契約数カウントには含まれます
無し
※2021年夏までにauから移行の場合のみ家族割の契約数カウントには含まれます
無し
※家族割の契約数カウントにも含まれない
通信 4G/5G
3G通信非対応。povoの5Gは夏頃対応予定。
テザリング 対応
eSIM 対応
povoは新規・MNP契約に限りサービス開始当初より利用可能。KDDI系からの移行の場合は2021夏以降対応。ahamoは対応時期未定。
国内通話 5分以内の無料通話
超過後は22円/30秒
22円/30秒
5分通話無料オプション/月 550円
かけ放題オプション/月 1,100円 1,650円
キャリア決済 spモード コンテンツ決済サービス非対応 対応 4月中旬以降対応予定
キャリアメール 非対応
留守番・転送電話 非対応
povoは着信転送サービスに対応。
国際ローミング ややこしいので詳細は別項目にて
対応機種 93機種 189機種 31機種
サービス開始前に発表されたものとなります

そもそもがシンプル低価格を謳うプランなのでこの表だけでもある程度つかんでいただく事はできると思いますが、プラン選択の決め手には欠けているかなと思いますので、皆さんににどのプランが刺さるかが伝わるように詳しくまとめていこうと思います。

3つの料金プラン、同じところ

似たり寄ったりに見えて色々違う──だから余計にややこしい。ということで、まずは3プラン共通の部分をピックアップしたいと思います。

データ容量

  • 20GB/月で超過後通信速度1Mbps。550円/1GBで追加可能。

通信

  • 5G/4G対応で3G非対応。povoの5G対応は2021年夏頃予定。

テザリング

  • 無料で可能

eSIM

  • LINEMO⇒サービス開始当初より対応機種で利用可能。
  • povo⇒新規・MNP契約のみ開始当初より対応、KDDI内移行の場合は2021年夏以降予定。
  • ahamo⇒対応表明はしていますが時期は未定。

キャリアメール

  • 使用不可

留守番- 転送電話

  • 留守番電話は利用できませんが、povoのみ着信転送サービスに対応しています。

注意事項

  • しつこいようですがオンライン専用プランなので、どんな場合であっても実店舗では対応してくれません。お気を付け下さい。

単純に1番安いのはどれ

シンプルが売りのオンライン専用プランなので、先ずはシンプルに料金比較。
素の料金と通話オプションを付けた場合の料金を其々比較してみました。

素の料金

  • ahamo 2,970円/月
  • povo 2,728円/月
  • LINEMO 2,728円/月

povoとLINEMOが2,728円、ahamoが2,970円となり、素の料金ではKDDI・SoftBankのプランが最安となります。

+5分間の無料通話オプション料金

  • ahamo 0円/月 ⇒トータル料金2,970円/月
  • povo 550円/月⇒トータル料金3,278円/月
  • LINEMO 550円/月⇒トータル料金3,278円/月

※LINEMOはキャンぺーでプラン加入から1年まで無料

ahamoはベースに5分間の無料通話が含まれているので素の料金と変わらず。povoとLINEMOは550円/月のオプションなので、総額だとahamoより300円ほど高くなります。

+かけ放題オプション料金

  • ahamo 1,100円/月⇒トータル料金4,070円/月
  • povo 1,650円/月⇒トータル料金4,378円/月
  • LINEMO 1,650円/月⇒トータル料金4,378円/月

※LINEMOはキャンぺーでプラン加入から1年まで1,100円

国内電話かけ放題オプションは3プラン共に有料オプションとなります。ですが、その中でも1,650円/月で横並びのpovo・LINEMOに対し、ahamoのみ1,100円/月と550円も安い料金設定となっています。

ahamoのサービス開始前の料金改定に合わせて、急遽『通話オプション1年無料&値下げ』キャンペーンを発表したLINEMO…ということで電話を使うなら1年間限定ですが、LINEMOが最安になります。
が、長期運用のランニングコストやMNPの面倒を考えれば、やっぱりahamoがお得かな….??

3プラン、それぞれの売りは?

料金設定に多少の差こそあれど、まぁ似たり寄ったりの内容です。しかし似たり寄ったりだからこそ其々『売り』があります。

ahamo

素の料金に5分間の無料通話が含まれている。
また電話かけ放題オプションの料金、かけ放題オプションを上乗せした料金も3プランの中で最安。

povo

使い方に合わせて機能を『トッピング』することが出来ます。
『データ追加1GB』『5分内通話かけ放題』『通話かけ放題』もpovoではオプションではなくトッピング。
中でも『1日データ使い放題24時間』が目玉トッピングで、220円で24時間データを無制限に利用する事が出来ます。
サービス開始当初のトッピングの種類は以上の4種類ですが今後はユーザーとコミュニケーションを取りながら増やしていく方針。

LINEMO

LINEアプリのトーク・音声・ビデオ通話に対してデータ消費が0の『ギガノーカウント』。
画像・動画の送受信とタイムラインへの投稿もギガノーカウントの対象

通話重視ならahamo、
データ容量20GBだと少し不安ならpovo、
LINEヘビーユーザーならLINEMO
━━という感じでしょうか?

格安SIM(MVNO)と何が違うの?

こう思われている方は結構おられるのでは?
実際、店頭ではよく質問されるそうです。

答えは単純明快──

繋がりやすさです。

オンライン専用プランはキャリアのプランなので自前のアンテナをフルに使うことができますが、
MVNOの格安SIM(Y!mobile,UQモバイルはMNO)はキャリアの回線の一部を借りて通信を行います。

ということで、繋がりやすさが大きく違ってきます。

全てのスマホに対応しているの?

ahamo・povo・LINEMOは表に記載している通り【3G非対応】【4G/5G対応】となります。
なので通話はVoLTE(4G通話)のみ。
この時点でお察し頂けると思いますが、既存の全ての機種で利用する事はできません。

ahamo対応機種

【iPhone】
iPhone6/6Plus以降に発売されたドコモ販売モデル。又はSIMフリーモデル。
※iPhone6/6Plusはネットワークサービス(発信者番号通知・着信通知等)の設定ができません。

【Android】
2013年以前に発売された機種は契約対象外。また2014年以降に発売された機種でも一部契約対象外のものがあります。

他キャリア販売(SIMロック解除済)又はSIMフリーモデルは下記リンクをご参照下さい。

povo対応機種

【iPhone】
iPhone6s/6sPlus以降に発売されたau販売モデル。又はSIMフリーモデル。

【Android】
au販売のVoLTE対応スマートフォン。又はVoLTE対応のSIMフリースマートフォン。但し該当する全てのモデルで動作が保証されているわけでありません。詳細は下記リンクからご確認くださ
い。

LINEMO対応機種

【Apple製品】
iPhone6s/6sPlus以降に発売されたモデルとiPad17モデル。

【Android】
スマートフォン11機種。

注意:LINEMOはahamo・povoと違いSoftBank販売のモデルであってもSIMロック解除が必須となります。

ahamoとpovoは自社販売の対応機種であればSIMロック解除なしで利用できますが、LINEMOだけは要SIMロック解除となります。

国際ローミング

簡易比較表で『ややこしいので…』と省略した部分なんですが、何故ややこしいのか?まずはこちらをご覧下さい。

ahamo

  • 海外82の国・地域で利用可能。
  • オプション無料で利用に関してもデータ容量内であれば別料金は発生しない。
  • 海外利用期間が15日を超えると速度制限が掛る。
  • ドコモ「パケットパック海外オプション」 「海外パケ・ホーダイ」「海外1dayパケ」は利用できない。

povo

  • 提供予定(2021年3月23日現在)

LINEMO

  • 利用開始にはオプション申し込みが必要。
  • オプション料金は無料。
  • 利用する際は1日最大2,980円の「海外パケットし放題」が必要。(※国際サービスは課税対象外)
  • 新規契約の場合は契約後4か月間はオプション加入できない。

povoは提供予定なのでさておき、問題なのはLINEMO。なぜ問題なのかというとこの画像なんですよね….

LINEMO公式HPより。

一応LINEMO公式HPのこの画像の下には注釈が付けられていますが、ぱっと見ではデータ容量範囲内であればahamoみたいに別料金が掛からない──と、受け取ってしまいますよね。

LINEMOの発表会の時もこんな感じで発表されていたので、かくいう私も初見時は『ahamoと同じ』と思ってしまいました。

しかし、現実は上の説明の通りで別途料金が発生します…

まぎらわしいよSoftBankさん…ボソ

しかし、ahamoはプラン内でローミングを無料利用できるのですが弱点もあります。実はドコモのローミングオプションに加入することができないのです。ということでたまの旅行ならまだしも、頻繁に海外に行かれるという方には実はLINEMOの方が融通がきくんですよね。

オンライン専用プラン難しい?

移行途中で『??』となっても店頭でサポートは受けられないっていうのは、一般的なスマホユーザーにはハードルが高そうですよね?従来プランの時なんかはキャリアショップでスタッフさんの案内に相槌を打っていればだいたいどうにかなりましたからね(笑)

で、結論から申し上げますと…

契約するだけなら難しくはないです。

ただし、注意事項がいくつかあります。1番重要なのは…

同一キャリア間でプランを移行した場合、従来プランで利用できたサービスの一部が使えなくなってしまう。

というものです。
他にもいくつかありますので、この記事内で何度か紹介しているものも含めて、次の項目でまとめておきます。

知っておかないとヤバイ注意事項

ahamoの注意事項

  • 店頭で契約したりサポートを受けたりができない。
  • キャリアメールが使用できない。
  • 留守番・転送電話が使用できない。
  • 自動廃止になるサービスがある。

⇒spモード決済サービス、ドコモ電話帳、留守番電話、各種割引サービスなど、ahamoにおいて提供されない一部のサービスは、プラン変更に伴い自動廃止となります。

対象サービス一覧はこちら

  • 事前に申込/設定変更/廃止が必要となるサービスがある。

⇒シェアパック、データ専用プラン(2台目プラス含む)、請求書によるお支払い、請求書送付先住所、eビリング等。ahamoへのプラン変更手続きにおいて、事前に「申込・設定変更・廃止のお手続きが必要なサービス」があり、事前にサービスのお申込み/廃止などの手続きが完了していない状態で、ahamoへのプラン変更を実施するとエラー画面が表示されます。

対象サービス一覧はこちら

povoの注意事項

  • 店頭で契約したりサポートを受けたりができない。
  • キャリアメールが使用できない。
  • 留守番電話が使用できない。
  • セット販売の端末がない。
  • au契約者向けの特典(au PAY カードの年会費無料特典など)が受けられない。
  • au販売のiPhone 7/iPhone 7 Plus/iPhone 6s/iPhone 6s Plus/iPhone SE(第1世代)で利用する場合iCカードを変更しなけらばいけない。
  • データお預かりサービス(auスマートパス/auスマートパスプレミアムにご加入でない場合)が利用できない。
  • 事前に変更・廃止等が必要なサービスがある。
  • LTEプラン(V)、2年契約(自動更新なし)に加入している場合申し込みページからの手続きができない。(チャットでの問い合わせが必要)
  • au回線契約を条件とした割引や特典等は自動廃止になる。

auからpovoへの移行時のご注意はこちら

LINEMOの注意事項

  • 店頭で契約したりサポートを受けたりができない。
  • キャリアメールが使用できない。
  • 留守番電話が使用できない。
  • MNPが必要.。(MNP予約番号は不要)
  • SoftBank販売端末でもSIMロック解除が必要。
  • Tポイントが消滅する。(事前にTカードと連携しておけばOK)
  • 自動廃止になるサービスがある。

ahamo、povoと違いMNPが必要とうたっているので、基本的にはSoftBankから違うキャリアに転出する感覚で移行すれば問題は起きないと思います。

オンライン専用プランで特に気を付けていただきたい2点

  1. 前契約のスマホの割賦が残っている場合。本体代金の支払いは引き継がれますが、月々サポート等各種割引きが無くなった金額での支払いとなります。
  2. 1でデータシェア契約から移行した場合。親回線の契約が解除されても子回線の契約は自動解除されず、割引の無い通常契約に切り替わってしまいます。

以上は知っておかないと逆に損してしまうので、しっかり学習しておきましょう!!

ドコモはahamoの店頭サポート(有料)を2021年4月22日より開始しました。

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