楽天モバイル新プラン「Rakuten最強プラン」
2023年5月12日、楽天モバイル発表会にて新プラン「Rakuten最強プラン」を発表しました。
昨年Rakuten UN-LIMIT VII発表時は「0円」廃止と、その後の三木谷社長の発言で話題になりましたが、今回も色々な物議を醸しだしました。
ということで「Rakuten最強プラン」と「色々な物議」をまとめて行こうと思います。
目次
Rakuten最強プラン
新プラン「Rakuten最強プラン」発表と聞けば「Rakuten UN-LIMIT VIIIかな?」と思ってしまいますが、「Rakuten最強プラン」自体がプラン名となります。
- 2020年4月8日 ─ Rakuten UN-LIMIT 2.0開始(1年無料、2年目以降税別2,980円)
- 2020年9月30日 ─ Rakuten UN-LIMIT V開始(5Gに対応する)
- 2021年4月1日 ─ Rakuten UN-LIMIT VI開始(4月7日1年間のプラン無料キャンペーン終了)
- 2022年6日1日 ─ Rakuten UN-LIMIT VII開始(0円廃止)
- 2023年5月12日 ─ Rakuten最強プラン発表(6月1日開始予定)
キャリア参入から続いたRakuten UN-LIMITの名称をここに来て改名したわけです。
まぁプラン名の違和感は時間が解決してくれると思いますので、一先ずそれはおいておきまして内容を見て行きましょう。
旧プランのおさらい表
容量 | Rakuten UN-LIMIT V | Rakuten UN-LIMIT VI | Rakuten UN-LIMIT VII |
---|---|---|---|
1GBまで | 2,980円(税込3,278円) | 0円 | 980円(税込1,078円) |
1GB~3GB | 980円(税込1,078円) | ||
3GB~20GB | 1,980円(税込2,178円) | 1,980円(税込2,178円) | |
20GB以上 | 2,980円(税込3,278円) | 2,980円(税込3,278円) |
基本ラインは税別2,980円で使い放題で細かいバージョンアップがなされていたのですが、昨年1GBまでであれば0円が撤廃されてしまったんですよね…私もサブのサブ機に楽天SIMを入れているので0円撤廃は非常に残念でした。
そんな話題に事欠かない楽天モバイルですが、今回は“最強”と謳っているわけですよ。
果たしてどんなプランになったのでしょうか?
Rakuten UN-LIMIT VII vs Rakuten最強プラン
容量 | Rakuten UN-LIMIT VII | Rakuten最強プラン |
---|---|---|
3GBまで | 980円(税込1,078円) | 980円(税込1,078円) |
3GB~20GB | 1,980円(税込2,178円) | 1,980円(税込2,178円) |
20GB以上 | 2,980円(税込3,278円) | 2,980円(税込3,278円) |
…ええ、一緒です。
一緒なんです。
で す が ! !
実は楽天モバイルの弱点と言われている部分に関してかなりのバージョンアップがなされています。
パートナーエリア(国内)も無制限に
Rakuten UN-LIMIT VII | Rakuten最強プラン | |
---|---|---|
基本料金 | 変更なし(上記表参照) | |
楽天回線のデータ容量 | 無制限 | 無制限 |
国内パートナー回線のデータ容量 | 5GB/月※容量超過後は最大1Mbps | |
国内パートナー回線のデータチャージ | 1GBあたり660円※有効期限は購入日を含めて31日間 |
楽天モバイルは新規参入キャリアなので、自社アンテナ数が他キャリアより少ない分を、KDDIのプラチナバンドをローミングしパートナー回線として借りることでカバーしてきました。
今までのプランでは楽天回線エリア外を補っていたKDDI回線は5GB/月しかなく、買い増しするには1GBあたり660円が必要でした。
正直東京でも楽天回線エリアだけでは厳しいレベルなので、楽天モバイルをメイン回線に使われている等のヘヴィユーザーはパートナーエリアへの依存が高かったと思います。
それが今回の最強プランでは国内パートナー回線も基本料金にコミコミなったワケです。
ということで楽天モバイルのヘヴィユーザーにとっては正に最強プランですね!!
ライトユーザーにとってはRakuten UN-LIMIT VIの1GBまでなら0円が最強プランなんですけどね…
パートナーエリア拡大
楽天モバイルは2022年からパートナー回線エリアを自社回線エリアに切り替えていく施策を行っており、同年10月からはその施策を地方にも拡大すると発表──
つまり、せっかく制限が無くなったのに国内パートナー回線エリアが自社回線エリアに切り替わっていく──
楽天の回線は対応周波数が少なく自社アンテナの数をそこそこ増やした程度では根本的な繋がりにくさの解決にならないのに──
常に楽天モバイルのニュースにアンテナを張っているような方でないと、こんな感じで不安になられるかもしれませんね。
ですが、安心して下さい。
5月11日の発表会にて国内パートナー回線エリア拡大にシフトし、ローミングを活用していくことが伝えられました。
楽天は2023年1〜3月期連結決算で825億円の赤字、しかも同期間4年連続の赤字と、携帯電話事業の通信インフラ設備への投資が大きく足を引っ張ているため、急転直下の方向転換となったみたいですが…まぁ楽天的には大変ですが、ユーザー側から見れば単純に繋がりやすくなったと喜んで問題ないでしょう。
プラチナバンド問題
第4のキャリアとして新規参入したもののインフラの整備が他キャリアに及ばず、基地局の数が少ないので繋がりが悪い──
この程度は大半のユーザーも理解されていると思いますが、実は基地局の数だけの問題ではないんですね。
実は楽天モバイルが使用する周波数帯は他キャリアより少なくて、しかも低周波数を使った繋がり安さ優先の電波、いわゆるプラチナバンドを持っていません。
これがどういうことかというと『もし楽天モバイルの基地局の数が先行する3キャリアと同等であったとしても繋がりやすさで勝つことは出来ない』ということです。
楽天モバイルの三木谷社長も公平性に訴えてプラチナバンド再割り当てを主張していますが、いや、まぁ、その辺分かってて新規参入してきたんちゃうのと…ね。
ということで、設備投資で大赤字になるし…それで基地局増やしても繋がりやすさで先行3キャリアに勝てないし…よし自社回線シフトの流れからのパートナーエリア拡大に再シフトしよう!!という感じなのかな?
まぁ、楽天モバイルは2023年6月〜2026年9月の期間でKDDIと新たにローミング協定を結びましたので、この期間の間に周波数、特にプラチナバンドを拡充させて行こうという考えなのかもしれませんね。
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